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QR決済は導入すべき!? 気になる仕組みとメリット・デメリットをご紹介

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最終更新日:2018.04.26

さまざまなモバイル決済サービスが登場していますが、最近ひときわ注目を集めているのが「QRコード(キューアールコード)決済」。
その理由はとてもシンプルで、世界第2位のGDPを誇る中国で広く普及しており、中国からのインバウンド需要を考えたら真っ先に導入を検討すべきサービスのためです。
日本でも急ピッチで導入が進められており、インターネット事業者やスタートアップ企業がサービス参入を続けています。

本コラムでは、このQRコード決済の仕組みやメリット・デメリット、また今後のオリンピック需要など、気になるトピックについてご紹介します。

QR決済の仕組み

QRコードとは、「クイック・レスポンスコード」の略。小さな白黒のセルを配列したマトリックス式の二次元コードです。バーコードに比べて格納できる情報量が格段に多いのが特徴です。
基本的な使い方はバーコードと同じで、格納された情報を専用リーダーで読み取ることで、データベースに情報を送ります。格納できる情報量が多いため、単なる在庫管理から、購買における決済のやり取りまでを可能にしています。
QRコードの三隅にある「切り出しシンボル」と呼ばれる四角形は、位置検出のための模様となっています。つまり、これを読み取ることで、リーダー端末がQRコードの形や位置を認識し、縦から読み取っても横から読み取っても正しい情報を認識できるようになっています。
リーダー端末はカメラ付きの携帯電話なら専用アプリがあるので、誰もが端末を持っている状態と同じというのも、爆発的に普及した要因のひとつです。

QRコードで決済をする場合はモバイル端末に表示させたQRコードをレジで読み取ったり、もしくは店舗が提示したQRコードをモバイル端末でスキャンすることで支払いが完了する動的コードが日本では主流です。
もうひとつ、あらかじめ店舗の掲示板などに商品ごとの金額をQRコードで提示しておく静的コードもあります。が、こちらはセキュリティに問題があるため、日本で流行するかは疑問となっている状況です。

QR決済のメリット・デメリット

◇メリット
QR決済にはさまざまな利点がありますが、中国からの観光客によるインバウンド需要を狙うという理由が、導入を急ぐ店舗にとっては大きな動機になっています。それ以外では、支払いが簡単なことから、繁忙時であってもスムーズな会計でレジ待ち行列を緩和できることが最大のメリットといえるでしょう。
また、店舗の導入が進めば、客にとってはスマホを持っているだけであらゆる決済が可能になるという大きなメリットがあります。
日本はキャッシュレス社会に向けて整備を進めているので、今後は財布に現金を入れない人や、そもそも財布を持ち歩かない人が増えていくと予想されます。そういった人たちが優先してQR決済に対応している店舗を利用するであろうことは想像に難くなく、店舗が導入する大きなメリットといえるでしょう。

◇デメリット
デメリットとしては、国内では発展途上のサービスであり、現時点では利用者が少ないことが挙げられます。QR決済導入店舗は、サービスを提供する各社がまだ数を公表していないので実数が不明ではありますが、利用可能箇所50万箇所を超えた「楽天Edy」や「iD」などの先行する電子マネーサービスのほうが利用者も多いと推定されます。導入したからといって利用者がすぐに増えることは期待できません。

また、決済には必ずスマートフォンが必要である点も注意したいところです。電池切れなどで決済ができないトラブルなどは起こりやすいため、対応策は用意しておいたほうがいいでしょう。

セキュリティにも不安が残ります。QRコードは専用の読み取り機で読み込むことで初めてデータの内容が明らかとなります。例えば、店舗に設置されたQRコード(静的コード)に偽のシールを張り付けるだけで、誰にも知られることなく、店舗以外の第三者の口座に簡単に送金できてしまいます。実際、そうした事件は中国国内で発生しています。
そのため、セキュリティ対策として必ず動的コードで決済することが求められます。動的コードであれば、1分間に一度新たなコードが生成されるため、悪用されることはまずありません。

QR決済の今後の展開

◇東京オリンピックに向けた動き
中国では爆発的にQR決済が普及しています。オンライン・オフラインのショッピングから、タクシー料金や公共料金の支払い、個人間のちょっとした金銭のやりとりに至るまで、あらゆるシーンでQR決済が利用されています。2020年に開催予定の東京オリンピックでは中国からも多くの観光客が見込まれるため、当然インバウンド消費を意識した対応として、QR決済の普及は重要な課題といえるでしょう。

実際、アリババグループは、全世界で利用者数が5億人を超えるといわれる自社が提供するQR決済サービス、「アリペイ」の日本におけるサービス開始を発表しています。

◇メガバンク連携の動き
これに対抗する動きとして、2018年2月、三菱UFJフィナンシャル・グループ、みずほFG、三井住友FGの三社が、スマートフォン決済で連携し、支払いの際に利用するQRコードの規格を統一することを発表しています。2019年度の実用化を目指しているとのこと。

今後は、他の大手銀行や地方銀行も参加する予定で、QRコードの規格が統一されれば、QRコードの普及が一気に加速する可能性があります。開発費用は数十億円に上るといわれますが、現金決済が削減することで、銀行の窓口担当者の負担や、各地のATMの台数を減らすこともでき、メンテナンスコストを削減できるため、銀行としても本腰を入れています。

現段階において、QR決済サービスは日本ではあまり知られていませんが、中国で圧倒的な存在感を示しています。今後は日本でも普及が進むでしょうし、インバウンド対応という意味でもかなり気になるところです。ぜひ導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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